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伝統的な農業国だったが、1950年代半ばから工業が急速に成長をとげ、64年からの開発計画により経済成長が促進された。86年1月1日、スペインはEC(ヨーロッパ共同体。現EU:ヨーロッパ連合)に正式に加盟。これを機に外国投資が急増して、経済成長期に入った。90年代前半は景気が低迷したが、96年以降は回復。99年1月にヨーロッパ通貨統合の第1陣参加国としてユーロを導入した。90年代後半からスペイン経済は順調に高成長をつづけてきたが、住宅ブームが終息して建設部門がおちこんだ2007年後半から減速し、失業率も高くなった。
労働人口に占める農林漁業の就労者は5%(2005年)で、その割合は減少傾向にある。生産高の大きい農産物は、ブドウと製油用のオリーブである。そのほかの農産物には、ジャガイモ、オオムギ、コムギ、アーモンド、トマト、オレンジなどがあり、柑橘類と野菜は輸出されて貿易収入に貢献している。ヒツジ、ヤギ、牛などの家畜も飼育される。 大部分の地域では、気候や地理的条件のために乾地農法がおこなわれている。地中海沿岸地域とくにバレンシア県では、長年の努力の結果、灌漑システムが整備されており、国内有数の生産性の高い農業地帯となった。井戸水による小規模な灌漑は各地にみられる。
主要な林産資源としてコルクガシがあり、世界有数のコルク産出国となっている。しかし、林業生産はパルプや木材の国内需要をみたしてはいない。 漁業は重要な産業で、2005年の年間漁獲量は107万tである。イワシ、ムール貝、マグロ、メルルーサ、イカなどがとれる。
工業では、自動車、化学、食品加工、繊維、鉄鋼、石油精製、セメントなどが盛ん。世界屈指のワイン生産国でもある。製鉄や製鋼はビルバオ、サンタンデル、オビエド、アビレスに集中している。 エネルギーでは、電力の53%(2003年推計)が石炭や石油を利用した火力発電で、水力が16%、原子力が24%を占める。1990年代後半から大型の風力発電設備の建設がすすみ、風力発電容量は世界トップクラスになっている。
1999年にヨーロッパ通貨統合に参加し、2002年1月からユーロの流通がはじまって、従来の通貨ペセタは同年2月末をもって法的効力をうしなった。中央銀行のスペイン銀行(1829年設立)のほか、国内には数多くの市中銀行があり、おもな証券取引所はマドリード、バルセロナ、ビルバオ、バレンシアにある。
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