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オーストリア

オーストリア Austria
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極右政党の政権参加

1999年10月におこなわれた選挙で、社会民主党はかろうじて第1党を維持、第2党には、国民党にならんで自由党がくいこんだ。自由党は移民排斥を主張する極右政党で、党首でケルンテン州知事のハイダーは、しばしばナチス賛美・人種差別の発言をくりかえしてきた。自由党が躍進した背景には、国民党と社会民主党による長期政権の利権独占に対する国民の不満があったが、ナチスをささえた責任に背をむける国民意識も指摘されている。

社会民主党は国民党との連立交渉に入ったが不調におわり、結局、2000年2月、国民党党首シュッセルを首相として、国民党と自由党の連立政権が発足した。極右政党の政権参加に対してイスラエルが大使を召還するなど、各国は強い懸念を表明し、EU14カ国は7カ月にわたって対オーストリア外交制裁を実施した。ハイダーは自由党に対するEUの非難をかわすため、この年2月に党首をしりぞいたが、国民党寄りの現実路線に転じた後任党首リースパッサー(連立政権副首相)への非難を強めていった。02年9月、減税実施の先送りをめぐる両者の意見対立は党を二分する内紛となり、自由党閣僚6人のうちリースパッサーら主要3閣僚が辞任。シュッセル首相は議会解散にふみきり、ヨーロッパ右傾化の口火をきった連立政権は2年半で崩壊した。

2002年11月におこなわれた繰り上げ総選挙は、国民党が42%以上の得票率で圧勝し、社会民主党にかわって約30年ぶりに第1党の地位を回復した。社会民主党は37%、自由党は内紛騒動で3分の2近い議席をうしない、得票率は10%あまりにとどまった。3カ月あまりの連立交渉の結果、国民党と自由党の連立が決定。03年2月、第2次シュッセル内閣が成立した。04年4月、クレスティル大統領の任期満了にともなう大統領選挙で、中立政策の堅持を主張する社会民主党のフィッシャーが、将来NATOへの加盟も視野にいれて永世中立の見直しをうったえる国民党候補を小差でくだした。

2005年4月、ハイダーが自由党をはなれて新党「オーストリア未来連合」を結成し党首に就任した。自由党の閣僚と国民議会議員のほとんどが新党にうつったため、シュッセル首相は連立相手を自由党からオーストリア未来連合にかえて政権を継続。5月、議会はEU拡大にそなえるEU憲法の批准を承認した。しかし、トルコのEU加盟については反対する国民が多数を占めており、10月のトルコ加盟交渉開始には最後まで難色をしめした。同年7月には、オーストリアに長期滞在を希望する外国人に義務づけたドイツ語習得のための受講時間を、100時間から300時間に延長するなど、「外国人同化法」(2003年施行)の厳格化がきまった。

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近年の動向

2006年10月、総選挙がおこなわれ、社会民主党が第1党にかえりざいた。オーストリア経済は好調だが雇用不安があること、年金削減や企業優遇税の導入が有権者の不評をかって、与党国民党は僅差(きんさ)でやぶれた。社会民主党は緑の党と連立しても過半数に達しないため、国民党との連立協議に入り、07年1月合意が成立。社会民主党党首グーゼンバウアーを首班とする大連立政権が発足した。社会民主党は7年ぶりに首相の座をえたが、連立協議で守勢にたったため、外務、内務、財務などの主要な大臣ポストは国民党が占めるという異例の内閣になった。国民党と連立をくんでいた極右政党は政権をはなれたが、移民受け入れの全面停止を主張する自由党は得票率をのばして第3党の位置を維持し、オーストリア未来連合も議席を獲得して、2党をあわせた極右勢力はこれまでの1.5倍となっている。

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