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石油

石油 せきゆ Petroleum
百科事典項目
項目構成
VI

石油精製の工程

石油精製の工程は、原油の性質やつくる石油製品の種類、品質、量などによってちがうが、基本的には分留と熱分解である。原油の常圧蒸留操作をトッピング、常圧蒸留装置をトッパーとよぶ。これによって蒸留ガスやナフサ(軽質、重質)、灯油、軽油、残油(重油や潤滑油、アスファルトなどの原料油)などの各留分が大別される。各留分の沸点は、蒸留ガスは-42~-1°C、ナフサは30~180°C、灯油は170~250°C、軽油は240~350°C、常圧残油は350°C以上である。現在では、常圧蒸留によって各留分を連続的に分留できるようにした連続蒸留装置がつかわれている。

常圧蒸留の後、不純物の硫黄や窒素などを除去する化学洗浄や水素化精製、石油製品の改善のために炭化水素の分子構造を化学的に変化させる改質、需要の多い石油製品を増産するためのクラッキングなど、さまざまな工程をへて、それぞれの石油製品を生産する。また、常圧蒸留のように常圧下で一定の温度以上に加熱すると、えられる率が低くなる場合があるため、沸点が高く常圧で蒸留できない重質油は、比較的低い温度でも気化できるように装置内部の圧力をへらして蒸留する。これを減圧蒸留といい、重質油から潤滑油、アスファルト、分解ガソリンの原料油などをつくるためにおこなわれる。蒸留後にはさまざまな処理、特別の工程をへて目的の石油製品がつくられるが、そのような工程のすべてを総称して石油精製という。

VII

石油製品の製造と用途

精製工程からえられる石油製品は、沸点や性状の違いによってさまざまなものがある。

1

ガソリン

石油製品としてもっとも複雑な精製工程を必要とするのはガソリンであり、自動車用、工業用、航空機用の3種類のガソリンがあるが、生産量のほとんどはガソリンエンジンを搭載した自動車用である。内燃機関

2

LPG

液化石油ガスのことで、一般にプロパンガスともいう。原油の蒸留ガスから、ガス回収装置をつかって回収される。また接触改質、接触分解、水素化分解などの工程で副産物として生成するガスなどから回収される。→ガスの「ボンベ入り圧縮ガス(プロパンガス)」

3

灯油と軽油

常圧蒸留でえられた灯油と軽油の留分を製品にするためには、いくつかの不純物を除去する水素化精製の工程を必要とする。不純物の中でとくに有害なのは硫化物で、このため水素化精製の操作は水素化脱硫ともよばれる。このようにして生産された灯油は、おもに暖房や給湯など家庭用燃料として利用されるほか、業務用、工業用、農水産用などの燃料としても使用される。軽油はガソリンにくらべて製造が簡単であり、そのほとんどがディーゼルエンジン用燃料として利用され、バスやトラック、建設用重機、小型船舶、鉄道ディーゼルカーなどにつかわれる。

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