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項目構成
土壌にはコロイドといわれる非常に小さい粒子の集合体が存在し、これが化学的に重要な役割をはたしている。コロイド状の土壌粒子の重要な特徴のひとつは、塩基交換(→ 酸と塩基)として知られている化学反応である。この反応では、化合物はそれを構成している化学元素のひとつがおきかえられることによって変化する。そのため、コロイド状の化合物と結合していた元素が自由になり、土壌溶液中で栄養として植物に役だつようになることもある。また、カリウムのような栄養となる物質が、土壌にくわえられたとき、一部は土壌溶液中ですぐに植物に吸収されるようになり、残りは塩基交換によって土壌コロイドにとりこまれ、土壌中にたくわえられる。 ひじょうに簡単で、農業に有益な塩基交換の例として、土壌の酸性度をさげるために石灰分がくわえられたときにおこる反応がある。水素イオンの濃度(→ pH)できまる土壌の酸性度は、多くの植物の成育状態に影響をあたえる。たとえば、マメ科の植物は酸性の土地では生育できない。
植物が必要な水は、土壌から供給される。したがって土壌中で使用可能な水の量は、農業の生産性に大きな影響をあたえる。生産性の高い土壌では水は体積のほぼ4分の1程度をしめている。土壌がどれくらい水をたもつことができるかは、すきまの大きさと配列によってきまる。あらい粒ですきまの多い土壌では、水はながれていってしまう。細かい土壌は一般にすきまが少なく、あらいものよりも多くの水を保持しやすい。水はこのすきまの間を移動したり、すきまにためられて利用される。
土壌中の複雑にまざった有機物のことを腐植という。腐植は化学的に安定なものではなく、むしろ、時間の経過とともにかわっていくものである。この変化はさまざまな生物の遺骸がくさっていく段階をしめしている。腐敗の過程は、多くの微細なバクテリアや菌類が活動することによっておこる。これらの微生物が生物の遺骸をたべていく過程で、複雑な有機化合物をとりこみ、消化して、植物が養分として利用できるような単純な有機化合物に分解していく。 バクテリアの活動の典型的な例は、動物や植物のタンパク質からアンモニアをつくることである。さらに別のバクテリアがアンモニアを酸化し、亜硝酸塩をつくり、さらにほかのバクテリアは、亜硝酸塩を植物が吸収できる窒素化合物である硝酸塩にかえる。別の種類のバクテリアは、大気中から窒素をとりこんで、土壌中で植物の養分となるかたちに固定する(→ 窒素固定)。分解されていない、あるいは分解が完全でない腐植でも、土壌のすきまをひろげたり、水分を調節する意味で土壌の豊かさに貢献している。 人間の耕作や森林伐採によってみだされていない自然の条件下では、植物や動物の遺骸がくわわる量と、腐植が分解される量がつりあっている。農業がおこなわれている場所や、人間活動や火事などの自然災害によって自然の平衡過程がみだれた場所では、こうした釣り合いがうしなわれ、新しい平衡がうまれるまで有機物の量がへる傾向にある。
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