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メキシコの映画産業で、もっともよく知られている映画監督はスペイン生まれのルイス・ブニュエルである。第2次世界大戦後にメキシコにすみ、多くの傑作をのこした。他の監督ではエミリオ・フェルナンデス、撮影ではフィゲロア、俳優ではカンティンフラス(マリオ・モレノ)やアルメンダリス、デル・リオらが有名である。演劇とミュージカル、とくにオペラは都市部で人気がある。メキシコ民族舞踊団のバレエ・フォルクロリコは、メキシコシティに本拠地をおき、世界各地で巡行公演をおこなっている。闘牛はスペインからもたらされ、今日では本場以上に盛んで、観光ポイントのひとつとなっている。
主要図書館の多くは大学付属のもので、メキシコシティにある国立図書館はメキシコ国立自治大学に付属している。 全国各地に博物館がつくられている。メキシコシティには、植民地時代以降の歴史をあつかった国立歴史博物館がチャプルテペック城にあり、国立人類学博物館にはマヤやアステカその他の考古学的工芸品が収蔵されている。ユカタン州のメリダにも貴重な考古学資料を所蔵する博物館がある。メキシコの博物館はすべて国立人類学歴史学研究院の管轄下にある。
メキシコは、鉱業と農業を中心とする一次産品生産国から工業国へとかわった。近年は自由貿易に積極的で、1982年に1155あった国有企業は大幅に減少、新規事業への外資導入を積極的にすすめている。2005年度税制改正では法人所得税などが国際基準にあらためられている。 1970年代にメキシコは石油開発と工業化をすすめ経済成長を達成したが、80年代以降、原油価格の急落により不況におちいった。82年には金融危機にみまわれ、インフレが深刻化した。GDP(国内総生産:→ GNPとGDP)は、81年から92年ではわずか年1.4%の伸びとなり、95年には-6.9%と32年以来最低を記録した。この間、92年のNAFTA(北米自由貿易協定)の調印後、南部のチアパス州でNAFTAに反対する先住民による武装蜂起(ほうき)が発生、94年には政治不安が増大したことから外資が逃避した。しかし、同年のNAFTA発効によって翌年からは対米貿易がふえはじめた。2001年以降は、アメリカ経済の停滞や同時多発テロ事件などの影響をうけ、経済にブレーキがかかったものの、04年からは石油価格の上昇にくわえて輸出も堅調で、景気は回復した。
農業労働者の多くはエヒード(共同農場)に雇用されている。1915年に政府は農地改革を実施し、80年代までに大部分の土地がエヒードに転換された。92年の憲法改正で共有地の所有権を実際の耕作者に移譲できるようになり、農業への投資が促進されている。また灌漑プロジェクトによって耕作地が拡大し、収穫もふえている。 おもな農産物はトウモロコシ、サトウキビ、モロコシ、コムギ、オレンジ、カカオ、トマト、バナナ、ジャガイモなど。家畜は牛、豚、馬、ラバ、ロバなどが飼育される。
国土の32.8%(2005年推計)を森林が占める。かつて乱伐されたため、政府は伐採の規制管理につとめている。丸材や角材、チクル(チューインガムの原料)、樹脂、テレビン油などを産する。 カリフォルニア半島沿岸に漁場があり、水産業はおもに特定魚種の独占権をもつ協同組合によって管理されている。主要な水産物はイワシ、マグロ、シクリッド、クルマエビ、カキである。漁獲量は145万t(2005年推計)。
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