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樹木ともいい、草(草本植物)に対応する語。植物学では木本(もくほん)植物という。茎が木質の組織でできていて、その活動によって材が発達し、肥大生長する点で草とことなる。比較的小さな木の中には、根際から1本以上の茎をだすものもあるが、大きな木の場合ほとんど1本の幹のかたちで生育する。 木は大きく2つのグループに分類される。常緑樹と落葉樹である(このような分類は次に説明する植物学的分類と厳密には一致しない)。常緑樹はいつも古い葉の一部をおとしながら、次々と代わりの新しい葉をだし、1年じゅう葉をつけている。常緑樹の葉には2種類ある。(1)針葉:針葉樹のほとんどにみられる葉で、かたくて細い、あるいは鱗片状で樹脂をふくむ。(2)広葉:熱帯や亜熱帯地域の被子植物にもっとも多く、温帯地方でも多数みられる。落葉樹はひろい葉をもち、ふつう1年でもっともさむい季節あるいはもっとも日のあたらない季節に葉をおとす。
あらゆる木には実がなり、球果をつけることの多い裸子植物か、種子が果実の中につつまれる被子植物にわけられる。被子植物は種子の構造によって、さらに単子葉植物と双子葉植物にわけられる。6万~7万の樹木のうち、1000種以下の裸子植物と数百種の単子葉植物をのぞいて、木はすべて双子葉植物である。 裸子植物は、おもに木からなっている。被子植物の単子葉植物には、木がひじょうに少ない。単子葉植物で唯一、木を多くふくむのはヤシ科で、ヤシ科のアレカ属は世界じゅうの熱帯や亜熱帯地方に自生している。双子葉植物には広葉樹の大半がふくまれ、世界じゅうに分布している。なお、日本に自生するヘゴやマルハチは木性シダ類とよばれ、ひろい意味では樹木にふくまれるが、厳密には樹木といわない。
木は古生代のデボン紀から存在していた。古生物学者の調査によるもっとも古い木はコルダイテス属の木で、デボン紀初期にあらわれて古生代末期までに絶滅している。現存する木でもっとも古い広葉樹の裸子植物のイチョウは、現在1種だけである。針葉樹は石炭紀の中ごろにあらわれた。被子植物の木がはじめてあらわれたのは中生代の白亜紀の前半で、新生代の鮮新世初頭までに現存する木の属は事実上すべてでそろった。鮮新世の岩石から発見された木の葉の化石のほとんどは、今日のものと見分けがつかない。→ 古生物学
1年の大半を通じて適当量の地下水がある場所なら、木はどこでも生長する。砂漠や、地下水層がじゅうぶんでなく草しかそだたないような草原には木はそだたない。ただ砂漠のオアシスや川沿いであれば、じゅうぶんに管理すれば栽培はできる。草原や砂漠に接する地域では、木は生長をさまたげられてまがりくねることが多い。高山地帯や針葉樹帯北限にみられる、そのような木がまばらにはえる林は矮(わい)林とよばれる。しかし最適の条件のもとでは、木は森林とよばれる大きな集合体を形成する。 木に必要な気候と土壌は、種によって多少ことなる。多くの種が広範囲に生育するが、このうち最適な生育条件にめぐまれるものはごくわずかである。ある一定の地域でもっとも多くみられる種を、その地域の優占種という。
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