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各国の海軍が所有し、各種の作戦に従事する船舶のこと。このかぎりでは武装の有無には左右されないが、一般的にはこのうちの戦闘に従事するものが軍艦といわれる。しかし、作戦行動に従事する船舶がすべて軍艦とよばれるわけではなく、その範囲は国や時代によってことなる。
たとえばアメリカでは、軍艦は戦闘艦艇と補助艦艇に大きくわけられ、戦闘艦艇にふくまれる航空母艦、戦艦、巡洋艦、駆逐艦、フリゲートなどの水上艦、潜水艦が狭義の軍艦で、砲艇、ミサイル艇などの哨戒艦艇や掃海艦艇はその他の戦闘艦艇とされている。 日本では明治時代以降、一般には戦闘目的につかうすべての艦艇を軍艦といったが、旧日本海軍では、戦艦、巡洋艦、航空母艦を軍艦として、駆逐艦、潜水艦、魚雷艇、掃海艇、砲艦、特務艦をその他の艦艇と定義していた。日本の軍艦は軍艦の象徴として艦首に菊の紋章がかかげられていたが、これは上記の定義にあてはまる軍艦と例外的に砲艦にのみみとめられていた。 なお、国際法上では、軍艦は一国の軍隊に所属し、その国の標識をかかげる船舶とされ、公海あるいは他国の領海内でも旗国(所属国)の主権がみとめられるとされている。
水上戦闘を目的として船舶を使用することは古代からおこなわれてきたが、近代的な意味の軍艦は19世紀以降に成立する。装備火砲(→ 大砲)はそれまでの前装砲(弾丸を前から装填(そうてん)する)から後装砲になり、さらにライフル砲(弾丸に回転をあたえて弾道を安定させる)になり、火薬をつめた炸裂弾の発明で威力をました。これにあわせて船体も木から鉄になり、鋼鉄をはった装甲艦が出現した。こうして欧米では威力が大きく、長射程の艦砲を装備した装甲艦が海戦の主力となっていった。
装甲艦は1860年に竣工したイギリスのウォーリアを祖先として、装備に改善をくりかえし、ツィタデラ(中央砲郭)艦、露砲塔艦をへて旋回砲塔をもつ戦艦が完成された。大型砲を装備し、重装甲をそなえた戦艦の威力は、1905年(明治38)の日露戦争における日本海海戦でしめされ、その後の各国の軍艦建造に大きな影響をあたえ、大艦巨砲時代の到来をもたらすことになった。 その象徴的な出来事が1906年のイギリスのドレッドノートの完成で、以後各国はきそってド(弩)級艦の建造にのりだした。また、主力艦を補助する巡洋艦や駆逐艦などの艦種も成立した。
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