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有価証券

有価証券 ゆうかしょうけん
百科事典項目

財産権を目にみえる形で表示(表章)する証券。財産権を移転したり行使したりするとき、その証券の移転または占有が必要になるものをいう。権利が円滑・安全に行使されるとともに、権利の流通性を高めるために、証券とよばれる有形の紙幣に無形の権利を結合させたのがこの有価証券制度である。

有価証券の多くは、免責証券(債務者が悪意・重過失なく所持人に弁済すれば、所持人が真の権利者でなかった場合でも免責される証券)、要式証券(記載事項が法定されている証券)、受戻証券(証券と引き換えでなければ債務の履行をしなくてもよい証券)としての性質をもっているが、たんなる免責証券は有価証券にふくまれない。

さらに金券、銀行券などは法律によってその価値をみとめられたものであるから権利を表章したものであるとはいえず、有価証券にはふくまれない。表章される財産権の種類、権利と証券の結合程度および権利の移転・行使の態様はそれぞれの有価証券の種類によってことなる。

財産権の種類による分類としては、債権を表章する債権証券(手形小切手・債券などの一定の金銭の引き渡しを請求する債権を表章する金銭証券と、貨物引換証・倉庫証券・商品券などの物の引き渡しを請求する債権を表章する物品証券にわかれる)、物権を表章する物権証券(質入証券、抵当証券など)、社団の社員としての地位を表章する社員権証券(株券など)などがある。

権利と証券の結合程度については、証券上の権利の発生時、移転時、行使時すべてに証券が必要な場合と、かならずしも必要としない証券があり、前者を完全有価証券、後者を不完全有価証券という。また株券のように、権利の行使には証券が必要であるが、権利の移転には不必要なものもある。

権利の移転・行使の状態については、その違いにより無記名証券、持参人払証券、指図(権利者を指定した)証券などにわかれる。

有価証券に関する一般的な規定は民法、商法の中に散在する(民法86条3項、365条、366条、469~473条、商法516条2項、517~519条)。有価証券によっては、手形法・小切手法・抵当証券法などの特別な法律が制定されているものがある。

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