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プロローグ; ボートの基本設計; 初期のボート; 木製のボート; カンバスでおおったボート; アルミニウムのボート; 鉄筋コンクリートのボート; グラスファイバーのボート; 測定と模型づくり; 船形模型の発展; ボートの推進力; 水中翼船とホバークラフト
水上輸送をおこなう比較的小型の船で、大型の船とは区別される。日本でも、大型のものは船、小型のものは舟という。また、丸木舟や筏(いかだ)などよりも浮力が大きく安定しており、推進に都合のよい形をしたものもさす。 大きなものは船、船舶(→ 造船)とよばれるが、ボートと船との境界を厳密に定義することはできない。英語では比較的大きな船もボートとよばれる。アメリカの造船工学では、長さが20m未満のものをボートとしている。ボートはその推進力によって、おもに帆船、モーターボート、手こぎボートなどにわけられる。また、建造方法、材料の種類、索具装置(帆船の場合)、あるいは後述するほかの要素によっても分類される。 基本的な構造は、伝統的なほとんどのボートに共通している。船首から船尾にかけて船底の中心に、木材や他の材料でできた竜骨がある。竜骨はフレームの「土台」としてはたらき、フレームは、耐水材料でおおわれて船体または舷側板を形づくる。竜骨、フレームといった用語は、組み立てによる場合だけでなく、型で成型した最新のボートにもつかわれる。
簡単なボートは、ほとんど初歩的な知識だけでつくることができる。極端な例では、嵐のあとの倒木をあつめて、ひもでつなげば単純な筏ができる。そのような単純な筏が、何世紀にもわたって利用されるうちに、試行錯誤をへながら高性能の船に変化していった。
水にうかぶ物体は、その重さに相当する量の水をおしのける。したがって、たとえば3人が船で釣りにいくとき、釣道具、船外機、燃料などもあわせて合計500kgもの重量をはこぶとすれば、ボートは、基準レベルまでしずまないように、500kgの水をおしのける大きさにつくらなければならない。設計では、ボート自体の重量も考慮しなければならないため、ボートの材料が重くなるほどボートの大きさも大きくなる。
ボートが正常な姿勢のとき、浮力の中心と重心は左右の中心線上にあり、反対方向にはたらく浮力と重力は大きさがひとしく、つりあっている。ボートがかたむくと、浮力は正常な位置にもどそうとする方向にはたらくが、この力を復元力という。しかし、傾きが大きくなると浮力の中心が重心よりも船底に近くなり、逆にボートを転覆させる方向にはたらく。ボート全体の浮力がじゅうぶんでも、重さのバランスや断面形状がわるいと不安定になる。 小型ボートの船尾に船外機がある場合は、その重さでボートの船尾は水に深くしずみやすい。ボートの船首を同じだけ重くしてもバランスがとれないときは、より多くの水をおしのけるように船尾のほうをひろくしてバランスをとる。 横方向の重さのバランスも調整しなければならない。また、転覆の危険を少なくするために、重心がボートの低い位置にくるようにする。重心を高くする必要がある場合は、船体の幅をひろくして転覆しないようにする。
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