中世
中世 ちゅうせい Middle Ages
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歴史上、古代と近代の中間に位置する時代をいう。中世という時代区分は、ヨーロッパばかりでなく、日本をはじめとするアジアの歴史でももちいられる。しかし中世がいつはじまり、いつおわったかについては、さまざまな解釈があってかならずしも一定ではない。ヨーロッパでは、西ローマ帝国が崩壊した5世紀から15世紀末までの時期を、一般に中世とよんでいる。
「中世」という言葉自体は、15世紀末にイタリアではじめて使用されたともいわれるが、そこには「進歩の停滞」という否定的な意味合いがふくまれていた。現代では、歴史家たちはヨーロッパの中世をさらに3つの時期にわけて考察し、それらを通じて中世社会や中世文化の豊かな多様性を明らかにしている。
古代の終わりと中世の開始をつげる決定的な事件というものはない。たとえば、476年に西ローマ帝国の皇帝が廃位されたことも、当時の人々にとっては時代を画するような出来事とみなされたわけではなかった。むしろ古代の終わりとは、ゲルマン人の移動と定住をはじめとするさまざまな変化が長期間つみ重なるうちに、社会の現実が根本からかわってしまったことによるものといえる。こののちも、ローマ文明はヨーロッパでけっしてわすれられたわけではなかったが、文化はほぼ300年の間基本的に低い次元にとどまることになった。
この時期、ゲルマン諸部族はしだいにいくつかの王国にまとめられていった。しかし発達した統治機構はほとんど存在せず、政治や経済の発展は個々の地域に限定されていた。貨幣経済は完全に消滅したわけではなかったが、地域をつなぐ商業活動はおとろえた。また農民たちは土地にしばられ、領主の保護と裁判権に依存するようになった。戦士である貴族の間では、親族関係がもっとも重視されたが、封建的な結びつきもしだいに姿をあらわしつつあった。これは土地をあたえるかわりに軍事やその他の奉仕を要求するもので、ローマ時代末期の恩貸地制とゲルマンの従士制とが結合してできたものとされる(→ 封建制)。こうした人間関係は、みな政治的統一への努力をさまたげるものとなった。
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