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ドラクロワ,E.

ドラクロワ Eugène Delacroix
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1798~1863 フランスの画家。その作品は19世紀ロマン主義を代表し、印象派にまで影響をおよぼす。

1798年4月26日パリ近郊のシャラントンサンモーリスに生まれ、フランスの画家ゲランのもとでまなぶ。フランスの画家ダビッドの型にはまった新古典主義様式を身につけたが、フランドルの画家ルーベンスやイタリアの画家ベロネーゼなどの色彩感あふれる様式に強く影響される。またはげしい動き、自由への渇望、ナポレオン以後の激動期にめばえたロマン主義を表現していたジェリコーの精神をも吸収した。

デビュー作「ダンテの小舟」(1822)がパリのサロンでみとめられ、ギリシャ解放戦争という当時の事件を主題にした1824年の「キオス島の虐殺」で人気を博す。25年イギリスを旅行し、イギリス絵画を研究。つづく「サルダナパロス王の死」(1827)などの作品では、宝石のようにかがやく色彩をもちいるボニントンの影響が明らかである。これはもっとも脂(あぶら)ののりきった時期の作品で、古代の王が自殺をはかる前に所有物を破壊し、寵愛(ちょうあい)した女たちを殺すように命じた画面には、暴力場面をはじめ、女、奴隷、動物、宝石、織物などが、うずまく混乱状態の中に色彩豊かに、みごとに配されている。

もっとも影響力の大きかった作品は、自由の理念をなかば寓意的に賛美した「民衆を導く自由の女神」(1830)だろう。この作品は色彩と情熱を強調するロマン主義様式と、線と冷静さを強調する新古典主義様式(フランスの画家アングルがその代表者)との違いを明らかにした。

彼は生涯をとおしてフランス・ロマン主義のもっとも有力な画家であった。1832年の北アフリカ旅行から100枚以上のキャンバス画を生みだし、政府から数多くの壁画や天井画の注文をうけた。とくに動物画、狩猟場面の画、海洋画などの後期作品にはすぐれたものが多いが、無味乾燥で着想にとぼしい作品もある。またシェークスピアスコットゲーテなどの文学作品の挿絵もえがいた。

細かな筆づかいでたがいにひきたてあう色をぬっていく彼の技法は動的な効果を発揮し、印象派に大きな影響をあたえた。また彼の芸術、政治に対する考え方をしるした「日記」も有名で、文学的才能が感じられる。1863年8月13日パリで死去。

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