Windows Live® の検索結果
Windows Live® の検索結果 ページ 2 / 3
項目構成
うつ病は内因性の精神病に分類される病気で、はっきりした原因はわかっていない。しかし遺伝傾向があると考えられ、家族に患者がいると発症率が高い。また、遺伝的要因だけでなく、性格的な要因も関係するとされている。 たとえば几帳面(きちょうめん)で凝り性の人はうつ病になりやすく、社交的で活発、人情にあついが、おちこみやすい人は双極性障害になりやすいといわれている。男女比では女性に多いが、理由ははっきりわかっていない。生物学的な理由か、あるいは女性は社会的に無力感におちいりやすいのかもしれない。 男女とも、環境の変化や病気、事故などをきっかけに発症することが多い。とくに女性の場合は転居、配偶者の死亡などが、男性の場合は転勤、昇進、退職(→ 退職うつ病)などが誘因となりやすい。また、初老期、更年期にうつ病がおこりやすいことも知られている(→ 更年期障害)。
近年、うつ病患者は神経伝達物質であるノルアドレナリン(→ アドレナリン)、セロトニンなどのモノアミンの伝達機能に異常があるとする説が一般化してきた。すなわち、ストレスなどによって、そういった脳内の神経伝達物質の働きがわるくなるため、うつ病になるというのである。
うつ病は、精神病の中でももっとも治療しやすい病気である。最近では、治療の中心は薬物療法で、補助的に精神療法がおこなわれている。現在つかわれている薬には、三環系抗うつ薬、四環系抗うつ薬とモノアミン酸化酵素阻害薬(MAO阻害薬)などがあるが、近年はセロトニンやノルアドレナリンの作用を増強し、うつ病を改善するSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)やSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)といった薬が治療薬の主流となってきた。→ 抗うつ薬
モノアミン酸化酵素阻害剤はチラミンという物質と相互作用があるので、服用中はチラミンをふくむチーズ、ビール、ワイン、鳥の肝などはさけなければならない。三環系抗うつ薬では、アミトリプチリン、デシプラミン、イミプラミンなどがもちいられる。 また、双極性障害の躁状態には、炭酸リチウムがつかわれる。副作用があるが、少量ならば気持ちの不安定をおちつかせる効果もある。
最近では、SSRIが、モノアミン酸化酵素阻害剤や三環系抗うつ薬にかわってつかわれるようになっている。また、SNRIも普及してきた。SSRIのプロザックという薬は、1988年にアメリカで認可され、ベストセラー薬になった。日本では、99年にSSRIのフルボキサミンの使用がみとめられ、その後もSSRIのバロキセチンやSNRIのミルナシプランが認可されている。 セロトニンやノルアドレナリンは、脳の神経細胞(ニューロン)間の情報伝達をおこなっている神経伝達物質である。この物質がうまくつたわっていると、元気や意欲が出るが、そうでないと、うつ病を発症すると考えられている。 神経細胞間では、神経細胞の末端(前シナプス)から放出された神経伝達物質が、シナプス間隙(かんげき)というすきまをとおって、次の神経細胞の末端(後シナプス)にあるレセプター(受容体)にとりこまれることによって、情報がつたわる。このとき、とりこまれなかった伝達物質は、前シナプスで再吸収(再取り込み)されるので、次の伝達物質が前シナプスから放出されるまで、シナプス間隙をながれる伝達物質の量は減少する。 SSRIは、神経伝達物質のうちセロトニンだけにはたらきかけ、前シナプスでのセロトニンの再吸収をさまたげる薬剤である。うつ状態の人は、シナプス間隙をながれるセロトニンの量が少ないため、SSRIによってセロトニンの再吸収がとまれば、セロトニンの流量がふえ、次の神経細胞への情報伝達がうまくいくようになる。したがって、抑うつ気分は改善されると考えられている。また、SNRIの場合は、セロトニンとノルアドレナリン両方の再吸収をさまたげる。 SSRIとSNRIは、以上のようなメカニズムで、うつ病を改善する。効果のほうは従来の薬と大差ないが、副作用が大幅に少なくなっているので、つかいやすく、通院による治療などに適している。
|
© 2009 Microsoft
![]() ![]() |