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北極海の流氷上から、北極圏の全域にみられるクマの1種。全身が白いことから、シロクマの名でもしたしまれている。
ホッキョクグマは唯一の海洋生のクマで、他種にくらべて体が長く、水生生活に適した流線型をしている。クマに典型的な蹠行(しょこう)性の足にするどくまがった5本の鉤爪(かぎづめ)があり、氷をつかんだり獲物をおさえるのにつかう。足裏の肉球のすき間には長い毛があって、低温から足をまもり、氷の上をうごきやすくしている。前脚のかたい毛と非常に幅広の前足はおよぐのに便利である。体色は白いが、夏の間は毛が黄色くなる場合もある。 これまでに体重測定された野生のクマで、もっとも重いものは800kgをこえるホッキョクグマである。しかし、ほとんどのオスの平均体重は約350kg、メスは約250kgである。
ホッキョクグマは方向感覚にすぐれ、嗅覚は特別するどく、食物を手にいれるための問題解決の知能も並みたいていではない。おもにワモンアザラシ( → アザラシ)、ときにはアゴヒゲアザラシやセイウチ、シロイルカなどを食べる肉食性だが、ベリー類やスゲといった植物性のものも食べるほか、ムラサキイガイやコンブなども食べる。
他のクマ類と同様、母親と子のきずなは強い。新生児はたいへん小さく、1kgしかない。目がひらくのは40日後で、数時間おきに授乳が必要である。寒さからまもってやるために、母親は子に密着している。繁殖期をのぞいて、オスは単独で行動し、獲物をおって広大な流氷上を放浪している。繁殖期(5~6月)のオスたちは、メスをめぐって猛烈な闘いをする。オス、メスともに複数の相手と交尾をすることもある。
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