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| III. | 成層圏 |
対流圏の上には成層圏が広がり、その境界を圏界面(けんかいめん)という。成層圏の範囲はこの圏界面から高度約50kmまでの領域である。対流圏では高度をますにつれて気温が低下したが、圏界面を境に、成層圏では気温が上昇しはじめる。それは、成層圏にあるオゾン層のためである。圏界面より上にある成層圏の大気は暖まっているので、海から蒸発した水蒸気は成層圏に達することがない。なぜなら、水蒸気をはこんできた対流圏の大気は冷たく、密度が高いからである。成層圏は、水蒸気をほとんどふくまず、また紫外線を吸収するオゾンのおかげで気温も高く、きわめて穏やかな安定した状態をたもっている。そのため、長距離を航行する飛行機は成層圏まで上昇して飛行する。雲はなく、せいぜいひじょうにうすい夜光雲や真珠母雲がみられる程度である。成層圏には、大気中の全気体質量の19%がふくまれる。