稲作
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稲作
II. イネの種類と特徴
1. インディカとジャポニカ

栽培されるイネには、大きくわけてジャポニカ(japonica:日本型)とインディカ(indica:インド型)の2種類があり、それぞれ栽培されている地域がちがう。また、イネは変異性(変異)にとみ、世界に広く分布しているので、栽培方法によって水稲(すいとう)と陸稲にわけられるほか、栽培時期によってもさまざまな分類がなされる。

籾が丸みをおびていて、味が濃厚でご飯にすると粘りの強いジャポニカ種のイネは、日本人の好みにあい、なじみの深いイネであるが、世界的には、籾の形が細長く、粘りの少ないインディカ種のイネのほうが多く栽培されている。

ジャポニカ種のイネは比較的高緯度の地域で栽培され、日本をはじめ、朝鮮半島、台湾、中国大陸の長江以北の平坦地(へいたんち)、アメリカのカリフォルニア州などで栽培されている。これに対してインディカ種のイネは、中国の長江以南、東南・南アジア各国の平坦地、アフリカ諸国など熱帯の主要米産国で栽培され、栽培面積や生産量はジャポニカ種のイネにくらべてはるかに大きい。

2. 水稲と陸稲

灌漑水をもちいたり、水をたたえた耕地に栽培するイネが水稲である。灌漑をおこなわないで畑地に栽培するイネが陸稲である。もともとイネは水生植物であり、世界的にも水稲が圧倒的に多いが、東南アジアの山岳地帯などのように、水利がととのわず陸稲が重要な畑作物となっている地域もある。また、水稲の中には、東南アジアのメコン・デルタ(メコン川)やインドのガンガー(ガンジス川)流域のような洪水地帯で、深さ3mもの水におおわれた水田で栽培される浮き稲とよばれるものもある。

栽培時期の違いによっても、その時期の気候などにあわせて、いくつかの種類があり、インドやミャンマーで雨季に栽培する晩生種はアマンaman(冬米)、早生種はアウスaus(秋米)、乾季に栽培するイネはボロboro(夏米)とよばれている。

3. 三大穀物

米は、コムギ、トウモロコシとならぶ世界の三大穀物のひとつである。とくに米はその栄養価値や食味上の特性のために、長い人類の歴史の中で世界各地へと広く伝播(でんぱ)し、保存されてきた。三大穀物のうち、米は世界でもっとも多くの人々の主食となっており、米を生産するための作物であるイネは、熱帯から温帯にかけて世界じゅうで広く栽培されている。栽培面積と穀実の生産量では、いずれもコムギについで第2位となっている。