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振出人が第三者(支払人)にあてて、一定の金額(手形金額)を手形の受取人または正当な所持人にしはらうよう委託する形式をとる手形(手形法1条以下)。
信用取引の手段としてもちいられる証券という点は約束手形と同様であるが、約束手形は振出人自身がしはらうことを約束する手形であるのに対して、為替手形は振出人自らがしはらうことを約束するのではなく、第三者に支払いを委託する手形である点で大きくことなっている。また支払委託形式をとるという点は小切手と同様であるが、小切手が主として現金支払の代用としてもちいられる証券であるのに対して、為替手形は信用証券としてもちいられる点がことなる。
為替手形には、形式上少なくとも、振出人・支払人・受取人の3者が必要である。ただし、その当事者のうちの2者が同一である自己指図手形(振出人と受取人が同一である手形)や自己宛手形(振出人と支払人が同一である手形)がみとめられており(手形法3条1項、2項)、さらに3者が同一人である手形も有効と考えられている(多数説)。振出人は主たる支払義務者ではなく第三者に支払いを委託した手形の発行者にすぎない。
支払人も当然に支払義務をおうというのではなく、たんに支払いの委託をうけた者にすぎない。支払人の支払義務は手形に引受けの署名をすることによってはじめて発生する。また支払人が引受けまたは支払いを拒絶したときは振出人や裏書人(→ 裏書)が支払義務をおうことになる(所持人からみて、この支払いをうける権利を遡及(そきゅう)権または償還請求権という)。
為替手形は代金支払、信用取引、送金・取立ての手段として各国でひろくもちいられているが、日本では主として国際取引の分野で、海外送金や取立ての手段としてもちいられている。
→ 有価証券