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| II. | 磁石の歴史 |
前1000年にはすでに、中国で南北をさす磁石利用の指南車がもちいられていた。前600年ごろ、ギリシャのマグネシア地方で天然の磁鉄鉱が羊飼いによって発見されたのが、マグネットの語源である。
磁石の研究が本格化したのは19世紀であったが、この時代には磁石材料の特別な発展はなかった。磁石材料の技術と工業が本格化したのは20世紀になってからである。
20世紀の初期に、本多光太郎博士、三島徳七博士らによって、鉄、コバルト、ニッケルなどを主体とした磁石合金が発明され、これがアルニコとよばれる工業材料に発展、今日にいたっている。20世紀の中期には加藤与五郎博士らによって、新しい酸化物系の磁石が発明され、これも今日にいたるまで工業生産がつづいている。
20世紀後半になると、希土類金属を利用したいわゆる4f系強力磁石が開発され、これらが今日の磁石工業の主流となり、その最盛期をむかえている。