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IV. 水のコントロール

水田で米をつくるためには、水がいる。そのため、水のコントロールが必要かどうかによって、社会のあり方が規定されている面がある。たとえば、タイで稲作がおこなわれるのは、一部の地域をのぞいて雨季においてである。雨季がはじまり、強い雨が2、3度襲来した後に、田の簡単な鋤(すき)おこしがはじまり、種が直接田にまかれる。その後、草取りもおこなわれないが、理由は8月になると田に1mほど水がたまり雑草がすべて溺死(できし)してしまうからである。稲は水面に顔を出しており、12月になって水がなくなると、たおれた稲の穂を鎌(かま)で刈っていく。こういったかたちで米づくりがおこなわれている所では、田植えや収穫の際に共同で作業にあたる必要がなく、村の共同体のつながりは緩やかである。