亡命
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亡命
II. フランス革命と亡命貴族

亡命の歴史は、人類の争いの歴史とともに古い。近代では、16世紀のフランスで、ユグノーとよばれた新教徒(カルバン派)が迫害をのがれてオランダ、ドイツ、スイス、ロシアへ大量にのがれ、定住国の産業の振興をもたらした。

1789年にはじまるフランス革命は、王侯貴族や僧侶を支配階級の座からひきずりおろしたが、彼らはイギリス、ドイツ、オーストリア、ロシアなど周辺諸国にのがれ、émigré(亡命貴族)とよばれた。彼らは、亡命先の王侯貴族の援助で革命フランスに干渉し、ヨーロッパじゅうをフランスとの戦争にまきこんだ。

ナポレオンの敗北後フランス社会に復帰した亡命貴族たちは、革命時代に国有財産として没収された所有地や財産の返還を要求したが、これは補償金支払いというかたちで解決された。フランス革命が宣言した市民的自由の定着にともなって、19世紀に各国で、政治亡命者の本国への不送還(ノン・ルフールマン原則)が慣習国際法上成立した。