亡命
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亡命
III. 48年革命と亡命者

19世紀半ばのヨーロッパ大陸は、危機を深める絶対主義国家(絶対王政)と、それを打破しようとする自由主義勢力との間に政治的緊張が高まっていく時代であった。1830年にポーランドでロシアの支配に反対する国民的蜂起がおこったことを契機として、作曲家ショパンは亡命の道をえらんだ。詩人ハイネは、30年のフランス七月革命を機に後進国ドイツを後にしてパリにうつった。くるしい亡命生活の中で、彼らは代表作を次々と世におくりだす。

48年革命は、自由主義、社会主義勢力の敗北におわったドイツ、オーストリアから、多くの亡命者を生みだした。社会主義者マルクス、エンゲルスはイギリスを最終亡命地とさだめ、先進国イギリス資本主義を分析して「資本論」を完成させた。ロンドンは作家アレクサンドル・ゲルツェンら亡命ロシア人たちをふくめ、各国の亡命者であふれかえり、ヨーロッパの革命運動の中心となった。またアメリカを亡命地にえらんだドイツ人も多かった。