母屋と庇
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母屋と庇
III. 切妻造は権力の象徴

三角形の屋根をささえるもっとも単純な柱列の形式が、母屋とよばれた理由を説明するには、古墳時代の建築にさかのぼる必要がある。大陸から仏教建築(寺院建築)や宮殿建築の技術が伝来する以前の日本では、支配者の住居は切妻造でつくられた。傘のような形に屋根をふく竪穴住居に対し、切妻造はより高度な構造技術を必要としたため、三角形の切妻造の屋根が権力の象徴のひとつとされた。切妻造、梁間2間桁行3間の伊勢神宮内宮正殿は、古墳時代の支配者住宅の形式をつたえる代表的な例である。