ユーロ
印刷するには、[ファイル] メニューの [印刷] をクリックします。
ユーロ
II. ユーロ参加の条件と参加国

ユーロ参加には、以下のような物価上昇率、財政赤字、為替安定、金利の4基準(経済収斂基準:けいざいしゅうれんきじゅん)をみたすことが条件づけられている。

(1)物価上昇率…過去1年間、消費者物価上昇率が、消費者物価上昇率のもっとも低い3カ国の平均値を1.5%より多くうわまわらないこと。
(2)財政赤字…GDP(国内総生産)比3%以下で、債務残高もGDP比60%以下におさえること。
(3)為替安定…ERM(ヨーロッパ為替相場メカニズム)、1991年以降はERM 2(ヨーロッパ新為替相場メカニズム)に参加し、為替相場の変動幅を一定以下におさえること。
(4)金利…過去1年間、長期金利が消費者物価上昇率のもっとも低い3カ国の平均値を2%より多くうわまわらないこと。

1999年のユーロ発足時の参加国は、当時のEU(ヨーロッパ連合)15カ国のうち、ドイツ、フランス、イタリア、ベルギー、オランダ、ルクセンブルク、スペイン、ポルトガル、オーストリア、アイルランド、フィンランドの11カ国で、ユーロ参加を希望しながら条件をみたせないでいたギリシャは2001年1月にくわわった。

イギリス、デンマーク、スウェーデンの3カ国は未参加である。このうちデンマークはユーロ導入の準備段階ともいえるERM 2に参加してデンマーク・クローネとユーロの相場を固定しているが、2000年の国民投票でユーロ参加が否決されたためユーロ採用にいたっていない。イギリスはユーロ参加の是非を問う国民投票を03年ごろに実施する予定でいたが、その後の経済状況と政策の変化により実現せず、近く実施される見込みもない。スウェーデンは03年の国民投票でユーロ参加が否決され、当面ユーロに参加する動きはない。

2004年にEUに加盟した10カ国のうち、07年1月にスロベニアで、08年1月にマルタとキプロス、09年1月にスロバキアでユーロ使用が開始され、ユーロ参加国は合計16カ国になった。また、リトアニア、ラトビア、エストニアの3カ国は、ERM 2には参加しており、ユーロ導入時期をうかがっている。一方、チェコ、ポーランド、ハンガリーはまだERM 2参加をはたしていない。これらの国々は、07年にEU加盟したブルガリアやルーマニアとともに、できるだけはやい段階でERM 2に参加して条件をととのえ、08~10年にかけてユーロに参加していく予定だが、実現できるかどうかは不明である。