バロック音楽
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バロック音楽
IV. イタリアのバロック音楽

バロック時代の音楽を先導したのはイタリアである。カトリック教会や貴族たちはルネサンス時代からひきつづき音楽を保護し、各都市で活発な音楽活動がくりひろげられた。

この時代、オペラはイタリア音楽においてとくに重要なジャンルとなった。初期のオペラを代表する作曲家はモンテベルディである。彼はオペラ史における最初の傑作というべき「オルフェオ」(1607)をマントバで上演した。17世紀半ばには、オペラは世界で最初にオペラ劇場をたてたベネツィアを中心に発展したが、同地にうつったモンテベルディも「ポッペアの戴冠(たいかん)」(1642)という晩年の傑作をのこした。

その後、17世紀末にナポリでアレッサンドロ・スカルラッティがアリアを主体とするオペラの形を整備し、前古典派に通じるナポリ楽派とよばれる一派を形成するにいたった。また、宗教的内容をもつ劇音楽であるオラトリオもカメラータの創作に起源をもち、17世紀半ばに、ローマでカリッシミなどによって形態がととのえられた。

さらにイタリアは器楽の発展にも大きく寄与し、鍵盤楽器音楽では17世紀初頭にフレスコバルディがそれまでの奏法を集大成して、多くの弟子をそだてた。また18世紀前半には、ドメニコ・スカルラッティが単一楽章によるチェンバロのためのソナタを数多く作曲した。

バイオリン音楽も17世紀のイタリアで盛んになり、バイオリン族の楽器を主体とする合奏形態がこの時期に確立された。とくに、コレリが17世紀後半にローマで作曲したトリオ・ソナタ、ソロ・ソナタ、コンチェルト・グロッソは、後続世代の作曲家の模範となった。協奏曲のジャンルでは、それにつづいてボローニャのトレリらによってソロ・コンチェルトも生みだされた。18世紀前半には、ビバルディがベネツィアでバイオリン協奏曲を中心に数多くの協奏曲を作曲し、ヨハン・セバスティアン・バッハにも大きな影響をあたえた。