| 検索ビュー | 細胞分裂 | 項目ビュー |
| I. | プロローグ |
1個の細胞(母細胞)が分裂して、2個の細胞(娘細胞)になること。母細胞の核および細胞小器官(オルガネラ)は、それぞれ複製されて娘細胞にわけられる。単細胞生物はこの細胞分裂で増殖し、多細胞生物では細胞分化(→ 分化)や成長の基本的な過程である。
細胞分裂は顕微鏡で観察できる現象で、核分裂とそれにひきつづく細胞質分裂の2段階からなる。この2つは独立した過程で、核分裂だけがおこり、細胞質分裂がおこらずに多核細胞ができる場合や、細胞質分裂がずっとおくれて生じることもある。分子的な観点からみると、細胞分裂は細胞周期という大きなサイクルの最終段階にすぎず、DNA(デオキシリボ核酸)の複製などの重要な段階は、それ以前におこなわれている。
| II. | 核分裂 |
細胞質分裂に先だっておこる核分裂によって、母細胞の染色体は複製されてから、2組に分割される。正常な細胞では、ふつうこの過程で染色体をはじめとする糸状の構造が顕微鏡で観察できるので、有糸分裂とよばれる。これらの糸状の構造は分裂装置とよばれ、染色体のほかに紡錘体、中心体、星状体(中心体から放射状にあらわれるもの)などが知られている。病的な細胞などでは、糸状構造が観察されないまま、核が中央でくびれて分裂するものがあり、無糸分裂とよぶ。
有糸分裂は、段階によって5期にわけられる。まず、染色体が螺旋状(らせんじょう)になって縦裂し、核小体がみえなくなる前期からはじまる。次に、核膜がきえてなくなる前中期、各染色体が紡錘体の赤道面にならぶ中期、染色体が2本にわかれてできた染色分体が紡錘体の運動によってそれぞれ反対側の極にむかって移動する後期がつづく。そして、染色分体は染色糸をへて染色体にもどり、ふたたび核膜や核小体があらわれる終期をむかえる。
| III. | 減数分裂 |
生殖細胞(卵と精子)は体細胞の半分の染色体しかもたないので、核分裂するときに染色体数を半分にしなければならない。この特別な分裂法は減数分裂とよばれる。この過程はふつうの体細胞分裂にくらべて、いちじるしく複雑になる。
| IV. | 細胞質分裂 |
核分裂のあとにおこる細胞質分裂は、細胞壁のある植物細胞と細胞壁のない動物細胞とで、方式が大きくことなる。
植物細胞では、紡錘体の赤道面に隔膜形成体という構造体があらわれ、その中央部から細胞を2つにわける細胞板ができる。この細胞板から、新たな細胞壁がつくられる。
動物細胞では、細胞膜のすぐ下にくびれができて、そこから2つにわかれる。くびれは収縮環とよばれるアクチン線維で、環の径がしだいにちぢまっていくことで、細胞がくびりきられる。