C型肝炎
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C型肝炎
II. ウイルスと感染および症状

A型でもB型でもない肝炎があることは長い間知られていたが、1988年になって、アメリカでC型肝炎ウイルスが分離、同定された。フラビウイルス科に属し、直径5~6nm(ナノメートル:1nmは10億分の1m)の球状粒子で、表面にはスパイク状の細いトゲが無数についている。

1989年(平成元年)からは、献血された血液が肝炎ウイルスに感染していないか検査をするようになったが、それ以前に輸血した人の8.7%に非A非B型肝炎が発生しており、そのほとんどがC型と考えられている。性行為によるC型肝炎ウイルスへの感染はまれで、母子感染も少ない。

肝炎になると、肝臓の細胞がこわれて肝臓の働きが悪くなるが、C型肝炎は感染しても症状があらわれないことも多い。急性の場合でも自覚症状がみられる人は2~3割程度で、全身倦怠感(けんたいかん)につづき、食欲不振、吐き気、嘔吐などの症状から黄疸が出ることもある。慢性肝炎では重症化してはじめて食欲不振や疲れやすさなどが出るので、自覚症状のないまま健康診断やほかの病気の診断、血液検査で発見されることもある。

感染の有無は、血液検査でC型肝炎ウイルスの抗体や核酸をしらべる。また肝細胞がこわれたときに血中に放出される肝臓の酵素ASTやALTをしらべることでもわかる。さらに、肝臓から組織片を採取して実際に顕微鏡でみる肝生検をおこなえば、肝炎の進行度合いなどを精密に検査できる。C型肝炎ウイルスの感染者は、症状のない感染者をふくめると200万人以上いると推計されており、そのうち肝炎や肝硬変、肝臓癌を発症している患者は50万人以上いる。