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ISO(国際標準化機構)
I. プロローグ

International Organization for Standardizationの略称。工業品全般(電気分野をのぞく)を対象に、国際規格を作成するための協議をおこない、合意文書を「ISO国際規格」として公表している非政府組織の国際機関。「物資及びサービスの国際交換を容易にし、知的、科学的、技術的及び経済的活動分野の協力を助長するために世界的な標準化及びその関連活動の発展を図ること」を目的として1947年に発足した。

自国の工業規格をさだめる代表的団体が、1カ国につき1団体ずつ146カ国より参加している。日本からは日本工業規格(JIS)をさだめる日本工業標準調査会(JISC:産業技術総合研究所標準部が事務業務を担当)が、1952年(昭和27)に加入した。本部はスイスのジュネーブ。同調査会は2001年1月の省庁再編にともなって審議会となり、事務業務は経済産業省の技術環境局基準認証政策課が担当。

II. 国際規格の内容

これまでに、約1万4000の国際規格が作成された。国際規格は、投票総数の3分の2が賛成し反対が4分の1以下の場合承認されるが、技術進歩の進展や安全基準の改善等に応ずるため、5年以内ごとに見直される。

ISO規格の発行分野は、原材料技術が4分の1強、機械工学が4分の1弱、電子工学および情報技術が15%強、輸送・配送1割強、基礎科学が1割弱などであるが、ISOの活動で近年特徴的なものとして、個別製品の構造、性能など技術的仕様の規格だけではなく、管理システム規格の導入とその普及があげられる。

1. ISO9000シリーズ

ISO9000シリーズは、設計、開発、生産から検査、販売、アフターサービスにいたる、企業の品質管理と品質保証を評価するための基準で、どの分野の製造業やサービス業にも適用できる一般指針である。1987年に制定されて以来、日本が91年(平成3)にJISZ9900シリーズとして制定するなど、100カ国以上が自国の規格として採用しており、国際的入札などの参加資格として、この認証をうけた企業であることが条件づけられる例が多くなっている。

2. ISO14000シリーズ

地球環境問題への国際的関心の高まりとともに、環境にあたえる影響をできるだけ少なくするための国際規格として、ISO14000シリーズが1996年以来発行されている。この環境マネジメントシステムの改善や環境監査等の継続的実施に関する認証をうける企業もふえつつある。

3. IECなど

電気・電子工学関連分野の国際規格を作成・公表しているのは、1906年に創設され、本部をジュネーブにおき、約60カ国が参加した非政府組織のIEC(International Electrotechnical Commission:国際電気標準会議)である。日本からはISOと同様に、日本工業標準調査会が加入している。また、情報通信技術分野の国際標準化は、ISO、IEC、国連専門機関であるITU(International Telecommunication Union:国際電気通信連合)の3組織が協力してすすめている。

III. 国際規格の性格

WTO(世界貿易機関)のTBT協定(Agreement on Technical Barriers to Trade:貿易の技術的障害に関する協定)は、各国の規制や規格の差異による貿易障害を除去するために締結されたものであり、協定締結国は国家規格を制定する場合、ISOやIECの国際規格またはその関連部分を基礎としてもちいることを原則にしている。したがって、ISOやIECの国際規格は任意規格であるが、実質的には強制的規格として運営されている。

なお、略称のISOは、ギリシャ語のisos(「等しい」という意味)に由来する。日本語の呼び名としては、これまで「アイソ」「イソ」がつかわれたが、ISO9000のような場合は「アイ・エス・オー」とよばれることが多い。