| 化石燃料 | 項目ビュー | ||||
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| II. | 化石燃料の利用の増加 |
人類が利用するエネルギーとしてもっとも一般的なものは、熱エネルギーである。18世紀末にイギリスではじまった産業革命以前は、主要な熱エネルギー源は薪だった。19世紀、先進諸国では産業化とともに主力エネルギーが薪から石炭にとってかわった。蒸気機関が発達し、汽車や汽船は石炭を燃料としていた。石炭を高温で加熱してつくるコークスは鉄鋼業につかわれた。産業革命の初期には石炭の輸送が困難だったため、工業は炭田に近いノースヨークシャーのセルビー、ウェールズのカーディフなどで発展した。輸送が比較的容易な石油や天然ガスが登場すると、工業はさまざまな地域でおこった。
1990年代になると石炭の生産量がふたたび増加しはじめた。1つには、石炭の燃焼により発生する汚染物質をフィルターなどの装置でへらす技術が開発されたためである。だが、もっと重要なのは、南アメリカやアジアの発展途上国で工業化がすすみ、石炭の需要が急速にのびたことである。また、70年代の石油危機をきっかけに石油代替エネルギーの導入を推進した日本は世界屈指の石炭輸入国(1997年で約1億3千万t)であり、中国は石炭の生産量(97年で約13億7千万t)、消費量(97年で13億3千万t)ともに世界のトップを占めている。
石油も同様に消費量は増加傾向にあり、1997年のデータでは、世界全体で約31億3千万tの生産量に対し、消費量は約28億7千万tにも達している。そのうちアメリカの消費量がもっとも多く、約7億4千万tの生産量に対し、7億5千万t消費している。そのため、6千2百万tもの石油を輸入している。日本はほぼ全量を輸入にたより、約1億9千万tの石油製品を消費した。
全世界規模での1次エネルギーの生産量は、1997年のデータでは約89億3千万tであり、そのうち約84億2千万tが消費された。消費の内訳は、石炭などの固体燃料が約24億2千万t、石油などの液体燃料が約29億5千万t、天然ガスなどが21億5千万tに達している。また世界で生産される石油の約半分は輸送用につかわれており、輸送用燃料に占める石油の割合は90%をこえている。