合成樹脂
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合成樹脂
I. プロローグ

人工的につくられた高分子材料。通常は合成高分子の中でも合成繊維と合成ゴムをのぞいた、成形品やフィルム、接着剤などとして利用されるものをさす。一定の形状にしあげられる成形品としてつかわれる合成樹脂のことをプラスチックと慣用的によぶことが多い。

合成樹脂にはさまざまな種類があるが、その性質からポリエチレンやポリプロピレンなど熱可塑性樹脂と、フェノール樹脂やメラミン樹脂など熱硬化性樹脂に大きく分類できる。また使い方によって、安価で幅広い用途につかう汎用樹脂(はんようじゅし)と、高価だが耐熱性などにすぐれ、特定の用途にもちいるエンジニアリングプラスチックにわけることもできる。生産量からポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンを4大プラスチックとよぶこともある。この4つはいずれも熱可塑性の汎用樹脂である。

合成樹脂の最大の特徴は成型のしやすさにある。プラスチックという言葉の語源はギリシャ語で可塑性をあらわすPlastosに由来するといわれる。製品になる前の樹脂はチップ(細片)、粉末、液体などの形で、これを射出成型、押出成型などの方法で思いどおりの形の製品にできる。大量生産にむいており、石油化学産業の発展で樹脂原料が大量・安価に供給できることとあいまって、第2次世界大戦後に合成樹脂製品が急速に普及した。木材など従来の素材より軽く丈夫で、カラフルな色がつけられるのも利点である。ポリバケツ、食品などを収納する密閉容器、ラップフィルムなど家庭内から、自動車の内装材やドーム球場の屋根材、ビニルハウス、使い捨て注射器など広い産業で利用されている。その半面、大量消費と使い捨てがゴミ処理の問題をひきおこしている。