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| IV. | 極性分子と水素結合 |
無極性分子どうしは分子間力で引きあっており、この力は分子量が大きな分子ほど強くはたらく。しかし、塩酸HClのように極性分子では、分子間力よりも強い電気的な引力で引きあっている。このため、塩酸分子は共有結合でできる分子だが、部分的にイオン結合の性質(イオン結合性)をもつようになる。このとき、正(+)に帯電している水素原子Hと負(-)に帯電しているとなりの分子中の塩素原子Clとの間に電気的な引力である水素結合がはたらくことになる。
Hδ+–Clδ-…Hδ+–Clδ- (… は水素結合をしめしている)
水素結合の名前の由来は、水素原子を仲立ちとした結合のためである。水素結合がはたらいている物質の例としては、水H2OやアンモニアNH3、フッ化水素HF、硫化水素H2Sなどがある。また、タンパク質の3次元的構造の形をきめるのも水素結合であり、デオキシリボ核酸(DNA)の螺旋構造(らせんこうぞう)も水素結合による引力の結果できあがるものである。