ポリ塩化ビニル
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ポリ塩化ビニル
II. 性質

塩化ビニルの特徴は、可塑剤(かそざい)をくわえることにより、やわらかいフィルムから、かたいパイプまで幅広く多様な材質のものがつくれることである。軟質塩化ビニルは電気絶縁性にすぐれているほか、物性や加工性にもすぐれており、価格が安価なことから広範な分野につかわれている。一方、硬質塩化ビニルは断熱性や耐久性にすぐれている。塩化ビニルは塩素をふくむため、難燃性であるとともに、自己消火性があり、炎の中ではくすぶって燃えているが、炎から遠ざけると容易にきえてしまう。

塩化ビニルの欠点としては、軟質では可塑剤がふくまれているためリサイクルしにくいことがあげられる。また、熱すると分解しやすく、使用済製品を焼却することによって塩化水素ガスが発生して焼却装置をいためるだけでなく、周囲にも酸性ガスをまきちらすことになる。燃焼にともない発生するガスは、塩化水素や二酸化炭素以外に一酸化炭素もある。さらに低温の燃焼では、毒性の強いダイオキシンが発生することがわかっており焼却廃棄は容易ではない。このように、環境問題への観点から塩化ビニルの使用が敬遠されており、代替製品の開発要請が強くなっている。ダイオキシン汚染

また、塩化ビニルモノマーには発癌性(はつがんせい)が指摘されており、WHO(世界保健機関)の国際がん研究機関(IARC:International Agency for Research on Cancer)の発癌性分類では、最上位のグループ1(ヒトに対して発癌性をしめす)にランクされている。以前、食品容器につかわれていたポリ塩化ビニル製品から塩化ビニルモノマーが検出され、大きな問題になったことがあった。