色素
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色素
IV. 2つのグループ

化学的にみると、色素は多くのグループにわかれるが、便宜上2つのグループに大別されることが多い。第1のグループは窒素をふくむ色素で、ヘモグロビン、葉緑素、胆汁色素(胆汁)、メラニンといわれる黒色色素などがこれにあたる。とくにメラニンは動物にひろくみられ、人間の皮膚の色の違いもメラニンの含量による。メラニンに近いものに、植物染料として有名なアイがある。リボフラビンはビタミンB2(ビタミン)として知られるが、これはいくつかの植物群が産する一群のうすい黄緑色の色素である。

第2のグループは、窒素をふくまない色素からなる。カロチノイドのほか、植物にとって重要な色素フラボノイドはこのグループに属する。葉に分布するフラボノイドは、光合成に重要な光の波長を選択してとりこむいっぽう、細胞核やタンパク質を破壊する紫外線を遮断する。また、フラボノイドは花の色を決定するのにも重要な役割をはたし、とくに、赤と青に発色する。

紅葉の鮮やかな色は、フラボノールとよばれるフラボノイドがアントシアニンに変換されることでできる。多くのキノンは、黄、赤、オレンジに発色する。キノンをふくむ植物を食物とする昆虫からは、有用な染料がとれる。たとえば、コチニールは、サボテンを食物とするコチニールカイガラムシ(カイガラムシ)の脂肪細胞からえられる赤い色素である。

天然色素、合成色素とその技術的、美術的使用法の詳細については、染色:染料:油絵:塗料:陶磁器:カーペット:水彩画参照。