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バリウム

銀白色で、モース硬度2のやわらかい金属元素。アルカリ土類金属に属する。反応性が高く、水とはげしく反応して水素を発生し、水酸化バリウムBa(OH)2に変化する。常温では表面が酸化されるが、湿気をおびた空気中では急激に腐食する。エタノール(エチルアルコール)とも反応し、バリウムアルコラートBa(C2H5O)2を生成する。黄緑色の炎色反応をしめす。

1808年、イギリスの科学者デービーによって、塩化バリウムBaCl2からはじめて分離された。この元素は密度3.62g/cm³(20°C)と重かったため、「重い」を意味するギリシャ語barysからバリウムと命名された。反応性が強いため、天然には化合物の状態でしか存在しない。おもな鉱石は硫酸バリウム(重晶石)BaSO4と、炭酸バリウム(毒重土石)BaCO3である。

金属バリウムは自動車の点火装置の部品につかわれる。硫酸バリウムはX線透過度が小さく、水溶性も毒性もないので、粘着剤をまぜた液状のものが胃、食道、腸などの消化器のX線撮影で造影剤としてつかわれる。硝酸バリウムBa(NO3)2は花火の黄緑の炎色剤、光学ガラスの原料にももちいられる。

元素記号Ba。原子番号56。原子量137.327。地殻中存在量425ppm。周期表の2族に属する。融点727°C。沸点約1850°C。密度3.62g/cm³(20°C)。