周期律
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周期律
III. メンデレーエフとマイヤー

すべての元素の性質には原子量によってきまる周期性があるという化学の法則は、1869年に2人の化学者、すなわちロシアの化学者メンデレーエフとドイツの化学者マイヤーによって、それぞれ独自に発見された。多くの元素が未発見だったため先人たちの試みは失敗におわったが、メンデレーエフらの成功の鍵(かぎ)は、元素を分類するとき未発見の元素のため空欄を用意しておくべきである、ということを認識したことにある。

当時知られていた元素の中には、カルシウムの原子量とチタンの原子量との中間の原子量をもつものは存在しなかったが、メンデレーエフは未発見の元素があると考え、彼の表の中にその元素のための空欄をのこしておいた。この欄にはいるべき元素は1879年に発見され、スカンジウムと名づけられた。この元素の性質は、まさに周期表のその空欄に正確にあてはまるものであった。スカンジウムの発見が、周期律にもとづく予測の正当性を裏づける劇的な証拠のひとつとなり、それがきっかけとなって、無機化学が急速に発展した。

周期律については、メンデレーエフとマイヤーによって最初に体系化されたのち、2度重要な発展があった。最初の画期的な発展は、19世紀末まではその存在がまったく予想もされなかった新しい元素の仲間が発見され、それもすべてふくむようにこの法則が拡張されたことである。この仲間は、イギリスの物理学者ストラット(レーリー卿)と化学者ラムゼーによって、1894年から98年の間に大気中に発見された、希ガスまたは不活性ガスとよばれる元素のうちの3つ、ヘリウム、ネオン、アルゴンである。周期律における第2番目の画期的な発展は、1913年に提出された原子の電子構造に関するボーアの理論によって、元素の周期性が説明されたことである。