周期律
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周期律
V. 電子殻理論

ほとんど反応性をもたない原子価ゼロの希ガスは、周期表では、プラス1の原子価で化合物をつくる反応性が高い金属元素(金属)と、マイナス1の原子価で化合物をつくる反応性が高い非金属元素の間におかれている。このことから、元素の性質にみられる周期性が、原子核の周りをまわる電子の殻状の配列によるものであるという理論がみちびきだされた。この理論によると、希ガスはその電子殻が完全に電子でみたされているため不活性となり、そのほかの元素では部分的にのみ電子がはいった電子殻が存在し、この不完全な電子殻の電子によって反応がおこるのである。

周期表で希ガスの1つ前の位置にある元素はすべて、電子殻を完全にみたすのに必要な数より1つ少ない数の電子をもっており、マイナス1の原子価をしめし、化学反応をおこすときに1個の電子を獲得する。周期表で希ガスの次にくる族の元素は、完全にみたされた電子殻構造の場合よりも1個余分な電子をもっており、プラス1の原子価をしめし、化学反応をおこすときにこの電子をうしなう。

この理論にもとづいて周期表を分析することによって、最初の電子殻には最大2個の電子が収納され、2番目の電子殻には最大8個まで、3番目の電子殻には18個までというように電子が収納されることがわかった。どの周期の場合でも、1つの周期に属する元素の合計数は、安定な配置、つまり電子殻が電子でみたされた状態を達成するために必要な電子の数と一致している。ある1つの族の中のa亜族とb亜族の違いは、この電子殻の理論で説明される。どちらの亜族もまったく同一の不完全な最外殻構造をもっているが、その内側の殻の構造がたがいにちがっているのである。この原子模型によって、化学結合もうまく説明できる。