ルネサンス
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ルネサンス
IV. 中世との訣別

中世知識人との違いをもっともよくあらわすものは、人文主義とよばれる知的活動であった。これは、ギリシャ・ローマ古典の研究という形式をとりながら、人間に主体をおいて研究するものだった。このような観点は、人間を神の意志によって創造された宇宙の一要素として位置づける、中世の人間観から大きくへだたったものである。人間そのものの生理的活動や精神活動を、神の天地創造の意図や神の創造した全宇宙の体系などからいったん切りはなして研究の対象とするために、ギリシャの古典の探索と収集がおこなわれ、その解釈や校訂の作業がなされたのである。

その対象となったのは、プラトンの対話編、ヘロドトスやトゥキュディデスの歴史書、ギリシャの演劇、詩、さらには古代末期にギリシャ語で執筆をおこなったキリスト教神学者の作品などであった。1453年にコンスタンティノープル(現イスタンブール)がオスマン帝国によって陥落し、ビザンティン帝国が滅亡すると、多数のギリシャ系知識人がイタリアに亡命したことも、このような動向を活発にする要因となった。