太陽エネルギー
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太陽エネルギー
III. 自然のエネルギー資源

地球に到達した太陽エネルギーは、地表面に達するまでに大気や雲などによって吸収、散乱されるので、太陽定数の約3分の2(約0.9kW/m²)に減少する。そして、約4分の1は、大気や海洋、植生によってエネルギー変換され、エネルギー資源として利用される。たとえば、風車は、太陽エネルギーと大気との相互作用の結果生じた風をエネルギー資源として、何世紀も前から利用されている。空気力学的に工夫された風車によって、あまり天候に左右されずに風力発電がおこなわれている。現在では、風力発電によってえられた電力は、特定地域のネットワークやコミュニティに供給されるまでになった。市民風車

太陽エネルギーは、地球上の水の循環にも消費される。山間部への降水は、降水自体が位置エネルギーをもっているために下方にむかってながれだし、最終的にはそれらがあつまり川となる。水力発電は、このような水をダムに貯水し、水の自由落下による位置エネルギーを発電用タービンを回転させる運動エネルギーに変換させ、電力をうるシステムである。

太陽エネルギーのごく一部(約4.0 × 1010kW)は、緑色植物がおこなう光合成により炭水化物に姿をかえ、エネルギー資源となる植生(バイオマス)の成長をうながす。この炭水化物は、人類にとっても食料として貴重なものである(食物連鎖)。しかも、数億年も前の植物やプランクトンなどの遺骸(いがい)は、石油や石炭、天然ガスなどにかわり、化石燃料として利用することが可能である。

地球に到達する太陽エネルギーのほぼ半分は、大気や陸地、海洋などに吸収され、これらの温度上昇にむすびつき、熱エネルギーへとかわる。たとえば、海洋が太陽エネルギーを吸収すると、海水の循環がおこり、海水中の温度勾配(おんどこうばい)が生じる。場所によっては、この垂直方向の温度勾配が、数百メートルで20°Cをこす場合もある。

ことなった温度の大量の海水が存在すれば、熱力学の法則により高温の物体から低温の物体へ熱が移動するため、エネルギーを発生させるサイクルをつくることは可能である(熱力学)。これら2つの熱エネルギーの差から、タービンをうごかし、発電機をとおして電力をうることができる。このようなシステムを、海洋温度差発電(OTEC:温度差発電)という。