| 検索ビュー | 二酸化ケイ素 | 項目ビュー |
ケイ素の酸化物で工業などでは通称シリカといい、無水ケイ酸(→ ケイ酸)のことである。さまざまな鉱物や砂として地球の地殻では約12%を占める。無色か白色の固体。水には不溶で、フッ化水素酸(→ フッ化水素)や強アルカリには反応して溶解する。
常温常圧で安定なのがa石英であり、これは六方晶系で比重2.63~2.66。結晶欠陥が少なく大きいものは水晶とよばれる。
高温型石英はβ石英とよばれる。a石英は573°C以下での安定相で三方晶系、これ以上では六方晶系のβ石英が安定となる。これより高温・高圧条件で安定なものに、クリストバル石(正方晶系。比重2.32)、リンケイ石(鱗珪石:斜方晶系。比重2.26)が古くから知られている。→ 石英
870°C以上でβ石英はリンケイ石にかわる。1470°C 以上に加熱すると、リンケイ石はクリストバル石にかわる。
さらに高温高圧の条件では、コーサイト、スティショバイト(スティショフ石)などのめずらしい形の酸化ケイ素ができる。このほかに天然産石英ガラスのルシャトリエライト(比重2.19)がある。
浜辺にある黄色の砂は二酸化ケイ素に酸化鉄などの不純物が混入したものである。
一方、二酸化ケイ素は工業的にも重要な物質で、そのまま粒径をそろえて研磨剤にするほか、反射炉などにつかうシリカレンガ(→ 耐火煉瓦)の材料となる。腐食や磨耗にも強い抵抗力を発揮する。高純度の二酸化ケイ素は、光学用の材料として紫外線の透過性にすぐれ、機械的なショックや温度変化にもたえるため、化学実験用器具や燃焼管、水銀ランプにつかわれる。一般のガラスやエナメルなどにも二酸化ケイ素が配合されている。高純度の石英ガラスは、ニューガラスの一種で、線膨張率が小さく、熱的な衝撃にも強い。シリカゲルの形では乾燥剤として、家庭用食品などにもつかわれている。そのほか金属ケイ素の原料となり、半導体のウェハーやケイ素化合物を製造する。
化学式SiO2、式量60.09。クリストバル石は融点1610°C、沸点2230°C。ルシャトリエライトは融点2230°C。