言語学
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言語学
II. 言語学の様相

個々の言語やその変化をしらべ、記述する方法はいくつもあるが、たいてい次のような研究によっておこなわれる。音声学と音韻論による言語の音の研究、形態論による音の連続、つまり単語の構成の研究、そして構文論による文の中の単語どうしの関係の研究である。そのほか、語彙(ごい)の研究や意味論による研究によってもおこなわれる。

1. 音韻論

音韻論とは、特定の言語における意味をもつ音の研究と同定である。これに対して、音声学とは、すべての言語の言語音と、それらがどのように発音されるかについての研究である。

2. 形態論

形態論は、特定の言語の中で意味をになう形態素とよばれる要素を対象とする。形態素には、英語のcranberryにおけるcran-のような語根、英語のbirdや日本語の「鳥」のような単語、英語のpreadmissionにおけるpre-や日本語の「お味噌汁」の「お—」のような接頭辞とopennessにおける-nessや「大きさ」の「—さ」のような接尾辞、さらには、英語のsing「歌う」とsang「歌った」、mouse「1匹のネズミ」とmice「複数のネズミ」のような、語の内部において時制・数・格といった文法的範疇(はんちゅう)をあらわす音の交替がふくまれる。

3. 構文論

構文論(シンタクス)とは、文中での単語間の関係の研究である。例をあげると、英語でもっとも普通の語順はMary baked pies.「メアリーがパイを焼いた」にみられるように「主語—動詞—目的語」であり、Pies baked Mary.は英語の文として意味をなさない。これに対して、日本語の語順は「メアリーがパイを焼いた」にみられるように基本的には主語—目的語―動詞だが、日本語では文中の名詞の役割を「が」「を」のような助詞によって明確にあらわしているため、「パイをメアリーが焼いた」のように、語順の入れ替えが可能である。