受粉
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受粉
II. 自家受粉と他家受粉

花粉が同じ花または同じ株で、別の花の雄蕊から雌蕊につくことを自家受粉、ある花の花粉が同じ種だが別の株の雌蕊につくことを他家受粉という。

親と同じ遺伝子型の株が群生する植物の多くの種では、他家受粉より自家受粉のほうが簡単で、より確実に繁殖する。しかし、このように均一な遺伝子型は、ちょっとした環境の変化で、一瞬にして全個体が絶滅する危険性がある。一方、他家受粉では、さまざまな遺伝子型の個体が発生するので、環境の変化に適応しやすく、よりよい形質の種子をのこすことができる。

つまり、他家受粉のほうが有利なため、植物には自家受粉がおこらず、また花粉ができるだけ遠くにはこばれるような精巧な仕組みが発達している。多くの植物では、同じ花の柱頭で花粉や花粉管を生長させないような化学物質をつくりだし自家受粉をさまたげている。また果樹などには、雄花と雌花が別の株につく雌雄異株のものが多い。雄蕊と雌蕊の成熟期がずれる雌雄異熟のものもある。