| 甲状腺 | 項目ビュー | ||||
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| II. | 構造と分泌 |
ヒトの甲状腺は、赤褐色の器官で、重さはふつう約20g、右葉、左葉とそれをむすぶ峡部からなりたっている。立方体の上皮細胞(→ 上皮)が、小胞あるいは濾胞(ろほう)とよばれる小さな袋をつくるようにならんでおり、結合組織が甲状腺全体の枠組みをつくってこの小胞をささえている。正常な甲状腺では、小胞の中にコロイド状の物質がつまっている。このコロイド状の物質はチログロブリンと、これにむすびついた2つの甲状腺ホルモン、すなわちテトラヨードチロニンともよばれるチロキシン(T4)と、トリヨードチロニン(T3)をふくむ。これらはアミノ酸であるチロシンに、ヨード原子がチロキシンでは4つ、トリヨードチロニンでは3つついてできている。
甲状腺から分泌されるチログロブリンの量は、脳下垂体の甲状腺刺激ホルモン(TSH)によってコントロールされる。TSHはさらに、視床下部から分泌される甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)の調節をうける。チログロブリンにはとくにヨードがたくさんふくまれている。甲状腺は、重量はヒトの体重の約0.5%であるが、ヨード量では体全体の約25%を占める。これらのヨードは食物や食物中の水分から体にとりこまれ、無機ヨードとして血液中を循環し、甲状腺で血液濃度の500倍に濃縮される。