マグネシウム
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マグネシウム
II. 性質と存在

マグネシウムは、リチウム、ナトリウムについで3番目に軽い金属である。室温の空気中では比較的安定で、表面のみが酸化される。約800°Cに熱すると、まばゆい白色光を発して燃焼し、酸化マグネシウムMgOを生じるが、一部は空気中の窒素とも反応して窒化マグネシウムMg3N2となる。常温では水、塩基(アルカリ)と反応しないが、酸にはとけて水素を発生する。また熱水とは徐々に反応し、水素を発生しながら水酸化マグネシウムMg(OH)2となる。塩素などのハロゲン、硫黄、リン、ヒ素とは容易に反応する。マグネシウムの原子価は常に2価である。高温の環境では展性や延性が高まり、もろさがなくなる。

マグネシウムは金属元素としては、宇宙にもっとも多く存在する元素と考えられる。天然には、ほかの元素との化合物として存在し、カーナライトKCl・MgCl2・6H2O、苦灰石(ドロマイト)CaMg(CO3)2、マグネサイトMgCO3などの鉱物として産出する。そのほか火成岩の構成成分である橄欖石(Mg, Fe)2SiO4、滑石Mg3(Si4O10)(OH)2などのケイ酸塩としても存在する(ケイ酸塩鉱物)。海水や鉱泉水の中にも塩化マグネシウムがふくまれ、事実上無限の供給源となっている。

マグネシウムは、動植物の生命活動にとって必要不可欠な成分である。植物の光合成をになう葉緑素の中にもふくまれている。また、動物体内では骨格や体液の中に存在し、各種の酵素作用で重要な役割をはたす(栄養)。マグネシウムが欠乏すると、植物では葉が白くなり、動物では痙攣(けいれん)、刺激過敏などの症状があらわれる。