| アリストテレス | 項目ビュー | ||||
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| VIII. | 後世への影響 |
アリストテレスの著作は、古代ローマ帝国の没落後、ヨーロッパではうしなわれてしまった。9世紀にはアラブ人の学者が、アリストテレスをアラビア語に翻訳してイスラム世界に紹介した。アリストテレスを研究し注解したアラビア人哲学者でもっとも有名なのが、12世紀にスペインに生まれたイブン・ルシュドである。13世紀になると、アリストテレスの著作はラテン語に訳され、やがてトマス・アクィナスがアリストテレスの哲学にキリスト教神学の基礎をもとめた。アリストテレスの哲学は唯物論的世界観に通じるとして、最初トマス・アクィナスは抵抗をうけたが、のちひろく受けいれられるようになった。後期スコラ学は、トマス・アクィナスの採用したアリストテレス的基盤の上で、哲学的伝統をきずきあげていく。
アリストテレスの哲学の影響は、広範囲におよび、近代言語や常識の形成にまで関係している。まず、彼の第一動者の説は、神学で重要な役割をはたした。20世紀になるまで論理学とはアリストテレス論理学のことであった。ルネサンスにいたるまではもちろん、それ以後も、天文学者や詩人は彼の宇宙観を称賛した。19世紀にダーウィンが種の不変性の説を訂正するまで、動物学者はアリストテレスの著作をよりどころとしていた(→ 動物学)。20世紀になっても、アリストテレスの方法は再評価され、教育、文芸批評、行動の分析、政治の分析に対するその方法の意義も検討されている。
→ 西洋哲学