ブドウ
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ブドウ
II. 栽培の起源

ヨーロッパブドウは、有史以前から食用とされてきた。ブドウの種子が、スイスおよびイタリアの青銅器時代の湖上住居跡と、エジプトの古代の墓からみつかっている。カスピ海沿岸がヨーロッパブドウの原産地であり、種子が鳥や風などによって、地中海のアジア側沿岸地域まではこばれたと考えられる。聖書の時代、パレスティナでおこなわれていたブドウ栽培は、フェニキア人によって地中海地域につたえられた。古代のギリシャ人はブドウを栽培し、ローマとその属国でも、その果実が利用されるようになった。旧約聖書にはブドウに関する記述が多くみられる。

ヨーロッパブドウは、植民地時代に北アメリカ東部にはじめて導入されたが、そのときは病気や害虫のために失敗におわった。コンコルドやデラウェアなど、アメリカ東部で栽培に成功した種は、系統的にはヨーロッパブドウと原産の数種、とくにラブルスカブドウ(アメリカブドウ)、サマーグレープ(エスティバリ種ブドウ)、ニオイブドウ(リパリア種ブドウ)、マスカディンブドウとの交配によって改良された株である。アメリカ東部のブドウは、果実の果皮と果肉の間に汁気が多いことが特徴であり、それによって皮がむきやすくなっている。