キング,M.L.Jr.
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キング,M.L.Jr.
III. 公民権運動の指導者

1959年にインドをおとずれたキングは、ガンディーが追求した大衆的非暴力抵抗運動をより深く理解し、その原理を抵抗運動の柱にしようと決意する。翌年、盛んになっていた公民権運動を指導するため、アトランタに移転。

当時、黒人運動は急進化し、かつての訴訟戦略から暴力によって変革を要求する方向にかわってきていた。非暴力運動を推進するSCLCと急進的な黒人運動グループが対立し、主導権争いがおこるのはさけられなかったが、キングの人望によって非暴力運動の方針はまもられた。1963年春、キングはアラバマ州バーミングハムで黒人の選挙人登録と人種差別撤廃、南部の教育と住宅問題の改善をもとめる闘争をおこなった。同年8月28日には公民権運動の歴史にのこるワシントン大行進をひきい、「私には夢がある。いつかジョージアの赤い丘で奴隷の子孫と奴隷所有者の子孫が兄弟として同じテーブルにつく夢が」という有名な演説をおこない、翌年、ノーベル平和賞が授与された。

キングは1967年の初めからベトナム反戦運動にかかわり、白人の反戦活動家とも連帯した。激化するベトナム戦争によってアメリカ社会が毒され、人権問題への無関心をひろげていると考えたのである。