ウラン
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ウラン
IV. 抽出と濃縮

ウランの抽出法は鉱石によってことなるが、瀝青ウラン鉱からウランを抽出する場合は、粉砕した鉱石を硫酸で処理し、ウランを溶解させる。このとき鉱石にふくまれるラジウムなどの金属は、硫酸塩の沈殿として除去される。また、カルノー石からの抽出では、熱アルカリ水溶液による処理で、鉱石中のウランをとかしだす。酸やアルカリに溶解したウランは、溶媒抽出法(溶媒)で有機溶媒中に再抽出し、さらに濃度を高め、不純物をのぞく。そのほかイオン交換によってウランの濃度を高める方法もある。こうしてウラン濃度の高まった溶液にアルカリを作用させると、溶液中のウランは黄色い二ウラン酸塩となって沈殿する。この沈殿からつくられる酸化ウランU3O8の黄色粉末はイェローケーキとよばれ、濃縮ウランの原料となる。

天然ウランの核分裂を利用するには、0.72%しかふくまれていない核分裂性の235Uの比率を高くする必要がある。この工程はウラン濃縮とよばれ、たいていはウランを六フッ化ウランUF6の気体にかえて濃縮をおこなう。代表的なウラン濃縮法はガス拡散法で、微細孔をもつ隔膜に六フッ化ウランの気体をとおして235Uの濃度を高める。そのほか遠心分離機を利用したガス遠心分離法、ノズル法、レーザー法などが開発、実用化されている。

天然ウランのほとんどを占める238Uは、核分裂性ではないが、中性子を吸収して239Pu(プルトニウム239)になると、核分裂性になる。核分裂性の233Uは、トリウムに中性子を照射して、人工的に合成することができる。233Uの核分裂は、現在ではまだ利用されていないが、将来はトリウムから233Uを生成し、トリウム炉の核燃料として利用する可能性がある。