ハンガリー
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ハンガリー
II. 国土と資源

国土の大部分はほぼ平坦(へいたん)で、ドナウ川が国土を東西に二分して南流し、その東をドナウ川の支流ティサ川がほぼ並行してながれている。ドナウ川の東側はアルフェルドとよばれる大ハンガリー平原で、西側は北部の一部をのぞいてゆるやかな起伏の丘陵地帯となっている。最高峰はマートロ山地のケーケシュ山(1014m)。西部のボコニュ山地の南には、中部ヨーロッパ最大の淡水湖バラトン湖がある。北西部の平原(小アルフェルド)は、スロバキア南部にまでのびている。

1. 気候

乾燥した大陸性気候で、冬は寒く夏は暑い。月平均気温は1月が-1.1°C、7月が21.1°Cである。降水量は初夏に多い。

2. 植生と動物

国土の21.5%(2005年推計)が森林でおおわれており、シナノキ、ブナなどの落葉樹がドナウ川以西の丘陵地帯や山地に広くみられる。野生動物では、ノウサギ、キツネ、シカ、クマ、鳥類は、カモ、サギ、ツル、コウノトリが多い。アルフェルドは渡り鳥の宝庫である。

近年、大気汚染による森林破壊がすすみ、1990年代初めには、森林の約36%に枯死や落葉の異変などがみられた。

3. 天然資源

アルフェルドは水はけのよい砂質土壌地帯で、ジャガイモ、トウモロコシ、ブドウなどが栽培されている。北部のドナウ川流域も一般的に肥沃(ひよく)である。アルフェルドの南方一帯は乾燥したアルカリ性土質の草地(プスタ)だったが、近年は農地化がすすんでいる。

国土の大部分が平坦であるため、水力発電に利用できるような水資源はあまりない。北部はとくに7~10月に雨が少なく、灌漑設備もふじゅうぶんなため、干ばつになりやすい。生活用水の約66%をドナウ川に依存しており、その水質汚濁が深刻な問題となっている。

鉱物資源では、ボーキサイトを多量に産出し、輸出している。ウラン、石炭も多く、ほかに石油、天然ガス、マンガン、鉄鉱石などを産するが、埋蔵量は一般に少ない。また、鉄鉱石や石炭はさほど良質ではない。