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| V. | 宝飾、陶器、染織 |
インドの装飾美術で宝飾工芸はもっともうつくしく、国際的な関心も高い。ヨーロッパではローマ帝国の滅亡とともに失われた細線細工などの金銀細工の技法が、現在もうけつがれている。
インド陶器の特徴は、色彩と装飾が器の形態をそこなわない程度に控えめで自然なことである。釉薬をもちいない素焼き土器から、商業上の目的のために彩色や象嵌をした地方色豊かなものまでさまざまである。色鮮やかな釉薬をかけた色タイルは、11世紀以降にイスラム教徒とともにはいった。美術的な金工作品では、王侯貴族の甲冑(かっちゅう)や武器などがよく知られている。
インドは古くから絹織物、綿織物や更紗染め、刺繍で有名だった。カシミール地方は色彩豊かな毛織物のショールで、グジャラート州スーラトは絹の染織で、アーマダーバード、バラナシや西ベンガルのムルシダバードは、豪華な綴織(つづれおり)でよく知られている。