| 硫黄 | 項目ビュー | ||||
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| II. | 性質 |
硫黄には、斜方硫黄(S8、Sa)、単斜硫黄(S8、Sβ)、無定形硫黄(ゴム状硫黄、Sg)とよばれる同素体がある。もっとも安定な斜方硫黄は黄色の塊状結晶で、水にはとけないが、二硫化炭素CS2にはよくとける。電気絶縁体(→ 絶縁体)として利用されている。加熱すると95.5°Cで、針状結晶の単斜硫黄となる。溶融した硫黄を水中にながし、急冷することでえられるゴム状硫黄は、多数の硫黄原子がジグザグに結合したもので、ひっぱると結合角がかわるために弾性がある。純度の高い結晶硫黄からつくられたゴム状硫黄は黄色だが、純度の低い硫黄からつくられたものは暗褐色をしている。なお、単斜硫黄とゴム状硫黄は、常温で放置しておくと斜方硫黄にかわる。
硫黄は、高温に熱すると化学的反応性が強まり、金、白金以外のすべての金属と化学反応して硫化物をつくる。もっとも一般的な硫化物は硫化水素H2Sである。硫化水素は無色で有毒の気体で、腐卵臭がする。硫黄が塩素と結合すると、その割合によって、一塩化硫黄(二塩化二硫黄とも)S2Cl2および二塩化硫黄SCl2が生成される。空気中で燃焼すると硫黄は酸素と結合して二酸化硫黄SO2を形成する。これは独特の不快臭のある重い無色の気体であり、しめった空気中ではゆっくり酸化して硫酸となったり、チオ硫酸H2S2O3や亜硫酸H2SO3といった酸の基礎成分となる。
二酸化硫黄は、ガス、石油および石炭といった化石燃料が燃焼する際に空気中に放出され、もっともやっかいな大気汚染の一因となる。空気中に存在する二酸化硫黄は、建物などの腐食、酸性雨の原因となったり、身体に異常をひきおこすことさえある。→ 硫黄酸化物