星雲
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星雲
II. 惑星状星雲

惑星状星雲は、望遠鏡でみたときの外見が惑星に似ているからである。しかし実際には惑星ではなく、年老いた星が白色矮星になる前の進化の終わりである赤色巨星の段階で放出したガスや物質がつくる殻である。大きさは1光年ほどで、中心にある高温の星(白色矮星)から放射される紫外線により星雲の中のガスが電離されるため、ガス中の元素に特有な輝線(→分光学の「スペクトル線」)を放射している。典型的な惑星状星雲は、こと座のb星近傍にあるM57環状星雲で、自転周期が13万2900年、質量は太陽の約14倍ある。この星雲のあざやかな赤色や青色はガス中に水素や酸素がふくまれていることをしめしている。ほかに数千の惑星状星雲が銀河系内で発見されている。

惑星状星雲は、望遠鏡の分解能が低い時代にはまるい惑星のような形にみえたため、球状もしくは球殻状と考えられていた。しかし、実際には円盤状や楕円状(だえんじょう)、環状などさまざまである。また近年の研究では砂時計のような形をしているものもみつかっている。それは、星の進化の最終段階における質量放出が、球対称ではなく2方向へ双極流におこっているためと考えられている。

1. 散光星雲

散光星雲はひじょうに大きく、しばしば何光年にもわたって広がっているが、はっきりした輪郭がなく、うすい雲のような外見をしている。明るいものも暗いものもあり、明るい星雲は近くの星の光によってかがやいている。明るいものではオリオン座の3つ星の南に位置するM42オリオン大星雲が代表的で、ほかにも美しいものがいくつかみられる。

散光星雲の中には巨大な物質の流れがあり、あらあらしく無秩序にまざりあっている。スペクトル観測によって、星雲から放出されている光には、星の光を反射するものと、発光星雲のようにイオン化されたガスや塵が発光するものとがあることがわかった。

おうし座のプレヤデス星団は、全体が散光星雲につつまれている。この星雲は自身のガスが発光しているのではなく、星団の明るい星々の光を反射することによるもので、このような散光星雲をとくに反射星雲とよんでいる。これとは逆に、発光星雲では近傍の高温度の星が放射する紫外線によってガス中の水素原子が電離して、みずからが発光している。M42オリオン大星雲も中心にあるトラペジウムという星によってかがやいている。

散光星雲は暗く、あるいはかすかに明るい雲として観測される。近くの星の光を反射するには遠すぎ、また星自体が光をほとんど放出していないためである。銀河系内には、惑星状星雲や散光星雲のように発光せず、後方にある星雲や星をさえぎることで、自身の形を黒くうきあがらせる暗黒星雲とよばれものもある。