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| IV. | 興奮薬 |
コカインとアンフェタミン系が代表である。コカインは、南アメリカ産のコカの木の葉からとった物質で、苦味のある白い結晶状の粉末である。医療用には、鼻やのどの麻酔、また手術中、血管を圧縮して出血を少なくする目的でつかわれている。1970年代から乱用がふえはじめたが、乱用すると精神的にも肉体的にも深刻な問題がおきる。80年代に登場した「クラック」は、煙にしてすいこむもので、中毒性がひじょうに強い。
アンフェタミンは1930年代に、風邪などの治療薬としてはいってきたが、のちに神経系に影響をあたえることがわかった。肥満の人が、食欲をおさえるためにもちいられたこともある。現在では、ナルコレプシーや、子供の多動症の治療につかわれている。いっぽうで、警戒心を強め、気分を高め、疲れや眠気をへらす作用がある。アメリカでは「スピード」という俗称でよばれ、覚せい剤取締法の対象になっている。
コカインもアンフェタミンもともに、静脈注射をするとすぐに幸福感や食欲不振の作用があらわれる。長い間常用すると、急性の統合失調症に似たような症状がおこることがある。効果が切れたときにひじょうに不快な抑うつ症状があらわれるため、中毒におちいりやすい。